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正しい用語を使いましょう その2

 その1を書いた後、その2を書くのを忘れてました・・・。(-_-;)

 院内向けに書いたものを改変し、以下に書くこととします!(医療従事者向けの内容です。)

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 医師になって17年目に入りましたが、この間、どこの病院に行っても繰り返されている「大きな間違い」があります。

 それが、 「気管チューブの太さの記載」です。


 気管チューブの太さは、「mm」で書くのが正しいのですが、この17年間、どこの病院に行っても「Fr(フレンチ)」で記載してあることが多いのです。

 サクション(吸引)チューブや胸腔ドレーン、尿道カテーテル、NGチューブ、気管挿管チューブでも肺の手術に使うものなどは「Fr」で太さが書かれていますが、一般的な気管チューブはすべて「mm」です。


 ちなみに、

「N医師により気管内挿管施行。7.0フレンチ、20cm固定」

という記載があった場合、

 7Fr(フレンチ)≒2.3mm 

 の太さの気管チューブを挿管したことになってしまいます!これでは新生児より細いチューブとなってしまいます!!!


 もし、間違って記載していた方がいましたら、明日からは正しい単位の使い方をお願いいたします!(先輩が間違った言葉を使うと純粋な後輩が真似をしてしまいます。(-_-;))




 追伸:ちなみに、

「N医師により気管内挿管施行。7.0フレンチ、20cm固定」

の一文にはもう一つ誤りがあります。

もう、10年近く前から、昔使用していた「気管内挿管」という言葉は「気管挿管」に統一されています。

 つまり、のど元にチューブを入れたとき起こることは、「気管挿管」か「食道挿管」のどちらかです。つい、昔のクセで気管内挿管と書いてしまう方は、修正願います!


 看護学科の教官から聞いた話です。

 ある看護学生が実習中に「気管挿管が・・・。」と発表したときに、その病院の看護師から「気管内挿管ですね。言葉は正しく使いましょう。」と注意されたそうです・・・。

 看護学生、どう思ったんでしょうね。(苦笑)
by nozakoji | 2011-08-04 15:38 | 救急の話

救急専門医、麻酔科認定医・標榜医。北から沖縄に移住→再び北上した感想など…。(救急には無関係な内容が多い!ペインクリニック患者でもあります。)症例は設定変更しています。

by nozakoji
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