2005年 12月 13日
「麻酔前投薬」の効果って素晴らしい・・・・???
今から約4年前、私が術後腰下肢痛で「麻酔フリーター生活」を送っていたときに、母が開腹手術を受けることになりました。私は、その病院の外科・麻酔科にお願いして手術に立ち会わせて頂くことにもしました。
手術室に入る30分ぐらい前に、母に「麻酔前投薬」が筋肉注射されました。
麻酔前投薬(以下、前投薬)を患者さんに行う主な目的は、「患者さんの不安をとってあげて、軽い鎮静状態をつくる」ということです。
前投薬の種類は色々ありますし、投与の仕方(内服薬、静注、筋注、注腸(肛門から注入。乳幼児向き)も麻酔科医の好みにより様々です。
研修医が高齢者に多めの量の前投薬を指示してきたりすると、手術室に来たときには「意識レベル300」(体に痛み刺激を与えても体を動かさないほどの昏睡状態!)なんてこともあります!((^_^;)あ、事故にはなってませんよ!念のため。)
母の場合は、「ミダゾラム」という薬が使用されたのですが、この薬の良いところは「健忘」つまり、手術室入室時の嫌な記憶などを忘れさせてくれるのです。
nozakojiは母が入室する前に手術室に先回りし、「一応、医師であるバカ息子が側にいるよ!」ということをアピールしに行きました。
nozakoji:(マスクをずらして顔を見せた状態で)「どう、緊張してる?」
母:「いや~、あの薬、ぜんぜん効かないみたい。眠くならないし、頭もハッキリしてるわ。」
nozakoji:「うん、まあ、でも、麻酔科の先生はベテランだから、大丈夫だよ。」(あれ、ホントに結構ハッキリしてるな。全然眠たそうでもないな。量、少なめか?)
その後、安全に麻酔の導入が行われ、夕方までかかる長時間の手術となりましたが、無事、手術は終わりました。
麻酔の影響も抜けて母の頭がスッキリした状態で、最愛の息子は母に問いました。
nozakoji:「どこからの記憶が無くなってる?手術室入り口でnozakojiが話しかけたところは覚えてるでしょ?」
母:「え、あんた、手術室にいたの?」
nozakoji:「・・・・・」(T_T)
そりゃ、麻酔科専門医ですから、解っていますよ。しっかり話している方でもあとで全く覚えていない人がたくさんいることは!
でも、あそこ(手術室での母子の会話)の記憶は残しておいてくれよ、ドルミカム(一般名ミダゾラム)!痛い足を引きづって手術室に先回りした意味ね~じゃん!!!
ま、母にとっては良いことでしたが。