2006年 11月 08日
学生への講義 「我が国における救急医療システム」
話の進め方としては以下ような感じでやってみました。
・医の原点である救急医療を「いつでもどこでもだれでも」が受けられようにするためには、きちんとしたシステムが必要。
・大きく分けると、病院前(プレホスピタル)救護システムと救急診療システムの2つになる。この2つのシステムがしっかりと連携する必要がある。
・プレホスピタル救護システムとしては、、、、
一般市民のAED(自動体外式除細動器)使用
救急隊の役割、救命士制度
ドクターカー&ドクターヘリ
CSM(Confined Space Medicine:瓦礫の下の医療 )とは?
DMAT(Disaster Medical Assistance Team)とは?
などについて概説しました。
・救急診療システムとしては、、、
重症度によって患者を効率よく診るための診療システムがある
初期救急・第2次救急・第3次救急とは?
「ER方式」による救急診療
患者のたらい回し?ある県の事例から
私の救急医療との関わり&独り言(←愚痴だったかも。ブログと一緒?)
などについて概説しました。
今回の話の中で強調した点は、ドクターヘリの重要性&有用性、災害時の医療であるCSM、災害時に出動するDMATなどだったのですが、昨日、不幸にも死者が出てしまった佐呂間町での竜巻災害もあったので学生にも身近な話題として受け入れられたかな、と思います。
私は幸運なことに、今まで居住地区が自然災害に巻き込まれたりしたこともありませんし、災害現場や多数傷病者が発生した事故現場に出動したこともありません。だからこそ、日頃からそんな時には自分はどのように動けば良いのか、実際どんなことができるのか、という頭の中でのシミュレーションが大切だと思っています。(まあ、今の私は災害現場の先頭で医療に当たるのは無理ですけど。(苦笑))
講義を聞いてくれた学生の頭の片隅に、救急システムの話&「災害医療」というものが少しでも残ってくれたら・・・と思いました。(まあ、ほぼ全員が忘れてしまうのだろうけど・・・。(T_T))
DMATについてはこちらを参照して下さい。
ER方式による救急部運営についてはこちらを参照して下さい。