2006年 11月 18日
学会報告 その2!ISLSコースとは?
北海道→九州と連続する学会から帰ってきたあとは病院当直、そして翌週はJATEC(外傷初療の教育コース)東京コースにプレインストラクターとして参加。そして、まだまだ慣れない大学での麻酔科業務・・・・。何だか、麻酔科に戻ってきた方が足腰は辛いかもしれません。(苦笑)
さて、福岡で行われた救急医学会ですが、1日目は脳卒中初期診療コース(ISLS)指導者養成セミナーに参加しました。 またも、英語4文字熟語(?)コースです。(^_^;)
このISLS(immediate stroke life support)コースとは、脳卒中の患者さんに対して、早期に的確な診断・治療を開始できるようになるための教育プログラムです。今回は指導者養成セミナーを受講したのですが、感想としては、
「む、難しい・・・。インストラクターは俺には無理だ。OTZ」
と言うことでした。(笑)
今まで多くの脳卒中患者さんを救急外来で見てきましたが、その初療の中で使ったことのない(これからも使わない?)NIHSSという脳卒中の評価方法がやたら項目も多く、またその点数化もかなり難しいのです。(私だけかもしれませんが。) 脳卒中の中でも脳梗塞の患者さんではその後に治療を行う際、NIHSSが重要な評価方法となるのはわかるのですが、救急医が一朝一夕に習得出来るものではないようです。
上記のようなこともあり、このコースのインストラクターは、神経内科や脳神経外科の医師が最も適していると思われました。
あと、ISLSのテキストにも書いてありますが、PCEC(Prehospital Coma Evaluation and Care)という救急隊向けの脳卒中教育プログラムも開発中のようです。他のプログラムもそうですが、脳卒中も病院側だけが頑張っても限界があります。救急隊員が正しい脳卒中の知識を持ち、発症から短時間で適切な医療機関に搬送するために、このプログラムが作られた(る?)ようです。詳しいことがわかればまた記事にはする予定です。
ISLSのテキストとICLSのテキストは、見た目にはそっくりですので、御購入の際はお気を付けくださいませ!