救急専門医、麻酔科認定医・標榜医。北から沖縄に移住→再び北上した感想など…。(救急には無関係な内容が多い!ペインクリニック患者でもあります。)症例は設定変更しています。
by nozakoji
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カテゴリ:症例の話( 30 )

原稿料は「現物支給」で!

 原稿を担当させていただいたJレスキュー11月号ですが、自分が書店でチェックする限り、いつもより売れている気がします!

 気のせいかな。(^_^;)

 きっと、沖縄メディカルラリーに参加されたスタッフ、チャレンジャーは1冊ずつ購入したのではないでしょうか?


 さて、そのJレスキューの発売後、編集長のUさんより「原稿料を振り込みたい」という内容のメールを頂きました。


 ちょっと迷ったのですが、
 
 難しいことを書いたわけではないし、、、、

 未熟な内容だし、、、

 日頃もJPTECなどの指導はボランティアでやっているし、、、、


 
 ・・・ということで、

 「現物支給ではダメですか?以前にイカロス出版から出た「NBCテロ」という雑誌か、次号のJレスキューのどちらかで。」

 と返信したところ、「では、今回は現物支給で」となり、送られてきたのが、この雑誌です!
a0031617_22542820.jpg


 右がお願いした「NBCテロ」。そして左の雑誌は、

 「飛ぶのはあなたです 新版 ヘリコプター操縦のABC」

 というイカロス出版の雑誌です!



 「飛ぶのはあなたです」と言われても、、、、、飛べるかな、俺。(^_^;)



 もし、ドクターヘリに乗っているときに操縦士が突然気を失うことがあるかもしれません。そのときには役立ちそうですね!・・・って、そんなことはまずないですね。(^_^;)


 当直時に少しずつ読んでいこうと思います!U編集長に感謝です!
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by nozakoji | 2010-10-29 23:05 | 症例の話 | Comments(4)

各種神経ブロックのみならず、モルヒネまで内服した麻酔科医って珍しい・・・?

 今、自宅へ一時外出中です。やっぱり良いですね、自宅は!(^_^)v 

 ずいぶん痛みは楽になってきましたが、病院を出てくる前には念のため塩酸モルヒネを一錠(10mg)飲んできました。

 モルヒネというと麻薬であり、「劇薬」、「恐ろしい」、「中毒」、「ガン」というイメージなどをお持ちの方もいるかもしれませんが、そんなに怖い薬ではありません。

 手術中・後の鎮痛薬として硬膜外腔という脊髄の近くに麻酔薬と一緒に注入して術後鎮痛に用いたりすることもありますので麻酔科医にとっては馴染みのある薬です。(この場合は注射液を使います)
 緩和ケアと言われるガン患者さんへの鎮痛に用いられることは皆さんもお聞きになったことがあるかもしれません。
 また、急性心筋梗塞の患者さんにも使います。胸痛への鎮痛のみならず、心臓への負荷を取ってあげるためです。

 
 でも、まさか自分が難治性の痛みで飲むことになるとは!!!各種ブロックのみならず、麻薬も飲むとは・・・・これで私も自他共に認めるどこに出しても恥ずかしくない「立派なペインクリニック患者」です!(^_^;)
 
 で、モルヒネの副作用として有名なのは、皮膚のかゆみ、眠気、嘔気・嘔吐、それと便秘です。一昨日まではブロックの効果があまり無いため、結局、3日間朝・昼・夜と内服しておりましたが、眠気はたまに襲ってきましたが思ったほどではありませんでした。かゆみも嘔気も全くありませんでした。
 
「なあんだ、10mg×3じゃ何も起きないんだな~。」

と軽く考えていましたが、いつもは快眠快便の私にも、便秘はやはり訪れました。(苦笑)

 当初、看護師さんが回診に来るたびに

「便秘は?下剤は飲みますか?」

としつこい位に言うので、

「ガスも出てますし、食事の取る量が少ないからだと思います。下剤は結構ですよ。」

とやんわり断っていたのですが、3日間、ウ●コが出なくなったときにさすがに下剤を頂きました。(何だか、ちょっと「負けた気」がしました。(笑))

 で、下剤を2晩飲んでやっと「スッキリ!」した次第です。


 毎度かなりの痛みを伴う「患者体験」なのですが、
「またこれで、患者さんの気持ち、薬の副作用を身をもって知ることが出来たなあ~。」と、ポジティブに考えていくことにします!

 また一つ、大人になりました。(笑)
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by nozakoji | 2007-03-10 13:45 | 症例の話 | Comments(3)

黒色便=消化管出血???

 昨日はJRで少し離れた街まで出かけてきました。学会と講演会に出席するためだったのですが、予想通り、腰下肢痛が悪化しました。(>_<) でも、今日は当直です・・・。

 
 さて、いつかの症例です。(夢の中の話かもしれません。)


 ホットラインがなりました。

 A医師 「あ~もしもし、AクリニックのAと言いますけど、先ほど便秘で腹痛があるということで来院した○○才の高齢女性に浣腸をかけたのですが、黒色便が出てきました。腹痛も続いています。消化管出血の可能性もあるので見てくれませんか?」
a0031617_21165868.jpg

 noza 「あ、わかりました。ちなみにその方は、抗血小板薬(いわゆる「血をサラサラにする作用」あり)とか、鉄剤の内服は無いのでしょうか?」

 A医師 「え~、(カルテを見る音)、以前脳梗塞でかかったB病院から抗血小板薬、胃薬、降圧薬は出てますが、他は特にないと思いますよ。では、手紙書くのでよろしくお願いしますね。」


 

 確か、週末の夕方の出来事でした。電話からは「丸投げ」っぽい雰囲気がにじみ出ておりました。(苦笑)


 30分ぐらいして患者さんはご家族と共に来院しました。

 患者さんである高齢者は、「なんでこんな遠くまで来なくちゃ行けないの。もう、疲れたから帰りたい・・・。」とかなり不満そうです。聞くと、腹痛も全く無いそうです。

 腹痛は治まったと言っても、高齢者ですし、他院からの紹介ですからきちんと診察、問診をしました。(ま、当たり前ですが。)

 で、紹介状の手紙も読んだのですが、読むと、 鉄剤は出てました・・・。問診を続けました。

 noza 「今まで便が黒かったことは無いですか?」

と聞いたところ、

 高齢者 「B先生のところの薬を飲んでからずっと黒いよ。今に始まった事じゃないよ。」

 noza 「え、それはA先生に言わなかったんですか?」

 高齢者 「だって、そんなこと聞かれてないよ。それよりまだ、帰れないのかい?」
 

 A医師がきちんと問診さえしていたら「今日始まったわけでは無いので問題ないな。元気だし。」で済んで、こんな遠いところまで来なくて良かった患者さんでした。

 貧血に対して鉄剤を飲んでいたら黒色便が出ていても全く不思議はありません。研修医はもちろん、医学生でも(たぶん)知っている知識です。

 でも、念のため血液検査もしましたが、消化管出血しているような血液検査所見はありませんでしたので、 ご家族には
 「おそらく薬の作用で便が黒いのが続いています、ただし、新たに消化管出血した可能性も考えてA先生はこちらを紹介してくれたんですが、それは今の時点では考えにくいと思います。まずは家に帰って様子をみましょう。週末に何かあったらいつでも来て下さい。」
 とお話しして帰宅としました。


 今回の症例、本当にあったかどうかは忘れてしまいましたが、もし事実なら「人の振り見て我がふり直せ」症例の一つだな~、と思います。でも、開業してしまうと早く患者を帰したい、と思う気持ちからこうなってしまうのかな~。


 ま、私の場合、開業の可能性はほぼゼロ%ですけど・・・。(^_^;)
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by nozakoji | 2006-09-10 21:27 | 症例の話 | Comments(6)

皮下出血は要チェック!

 いつものように救急隊からのホットラインが鳴りました。

 救急隊 「○○才、男性。外出から帰ってきてから左半身の脱力を生じた。休んでも良くならないため救急要請あり。受け入れよろしいですか?」

 noza 「どうぞ」(脳梗塞かな~)

 来てみると、確かに左半身の麻痺がありますが、意識はあってお話しも可能です。数年前に狭心症に対して心臓手術を他院で受けていますが、そちらには脳神経外科が無いため自宅に近い当院に搬送となりました。

 「きっと頭に行く血管も動脈硬化などがありそうだし、やはり脳梗塞かな~。」と思いましたが、診察すると全身各所に皮下出血がありました。

 妻 「いや~、最近それが増えてきたんですよね~」

 noza 「そ、そうですか。(イヤな予感。(^_^;)) とにかく頭の病気の可能性がありますので、CT検査をします。じゃあ、そ~っと搬送しましょう」

 いつも以上に廊下のちょっとした段差による衝撃に気をつけたり、CT台に移動するときも「そ~っと移動しましょう。」と慎重に行いました。

 CTを見てみると・・・・・イヤな予感的中!でした。
a0031617_057441.jpg

脳出血(白く映っている部分。)です。すぐに脳神経外科医をコールしました。

 脳外科医は「大きさ的にはとりあえず止血剤などで様子をみられるが、現在飲んでいる心臓の薬の中に血をサラサラにしたり固まりにくくするものが入っているので大出血になり急変するかもしれません。」と家族に説明し、緊急入院となりました。

 数時間後、救急部患者も入院している脳外科病棟に行くと看護師が「・・・そろそろだね。」と浮かない表情をしています。話を聞くと、先ほどの患者さんが急変したとのこと。

で、急変時のCTがこれです・・・。
a0031617_151425.jpg


 前にも抗凝固薬を飲んでいて・・という患者さんのお話を書いたような記憶がありますが、このように脳出血を起こしたり、外傷を負ったときには管理することが非常に難しいですし、急変もあり得ます。(手術まで行けても止血に難渋します。)入院時にはいつも以上に急変する可能性をしっかり家族に話しておく必要があります。


 きっと、搬送して下さった救急隊員も、あれだけ元気に話していた患者さんが数時間後に亡くなったとは思っていないだろうな、と思い書いてみました。


 
 では、やらなくてはいけない事務仕事をやり始めます・・・。(ブログは逃避行動か?)

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by nozakoji | 2006-08-23 01:17 | 症例の話 | Comments(8)

本当に足の外傷だけなのか?「全身観察」の重要性を改めて感じた症例

 まだ、足腰の痛み+頸肩腕の不調がありますが、再開してみますね。

 いつかの症例です。

 男性が作業機械に大腿部を挟まれて受傷し、救急搬送されてきました。意識はしっかりしており、受傷機転などからも大腿部の外傷のみと思われました。

 「まあ、本人もそういうし、救急隊員も観察の結果大腿部の外傷のみと判断しているけど、一応、全身の診察しておくか。」

 と軽い気持ちで、バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数など)の安定を確認後、頭から足先までの全身観察を行いました。

 全身観察の要点は、「本人が痛がるところのみに気を取られることなく、視診・触診などから隠れた外傷が本当にないのかを見つけ出すこと」だと思います。

 私は頭から「ここ痛くないですか~。」と言いながら胸、腹と触診していきました。

 「やはり、足だけか。良かった。」

と思いながら、骨盤の動揺性の確認(骨盤が大きく不安定なタイプとなる骨折があれば、少し触るとぐらぐらする。)に続き恥骨部(下腹部の陰毛のあたりにある骨)を軽く触ると、

 「痛いです!」

 と言うではありませんか。で、胸部・骨盤・大腿骨をレントゲンで撮影したところ、以下のように恥骨部に骨盤骨折が見つかりました。(仙骨と腸骨の部分も怪しい。)
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恥坐骨をアップにしてみます。まるで「仮面舞踏会のメガネ」のようです。(笑) 向かって右(つまり左)のメガネのレンズは周囲がスムーズではありません。よく見ると、上と下の2カ所に骨折があります。
 骨盤骨折は容易に大出血を来たし、ショック状態におちいる重症外傷の一つです。(もちろん、骨折のタイプによりますが。) 「全身観察をきちんとして良かった~。」と思えた瞬間でした。

 救急隊員の方、救急部スタッフの方、お互いに気をつけましょうね。全身観察してもそんなに時間がかかるわけではありませんし、バチもあたりませんしね!

【追記】 医師向けの外傷初療プログラムJATEC(じぇいえいてっく)では、救急隊員向け外傷初療プログラムであるJPTEC(じぇいぴーてっく)で言うところの「全身観察」は「Secondary survey」と言います。参考まで。m(_ _)m
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by nozakoji | 2006-05-18 13:21 | 症例の話 | Comments(14)

そんなに頻繁に更新しませんから、そんなに見ないで下さい・・・。(^_^;)

 昨日は何故か多くの方に訪問頂いていることに先ほど気付きました。GWの最終日で、お暇があったのでしょうか?(笑) お暇つぶしになれば幸いです!

 昨日、私は、実家に戻っていた妻子が帰ってきてくれた(?)ので、久しぶりに焼き肉に行きました。体力をつけようとたくさん食べましたが、足腰不調のため座布団に座ることで足が痺れ、ゆっくりとはできませんでした。(>_<)

 さて、多発肋骨骨折の患者さんの3DCTを呈示します。ある事故で、胸部に大きな力が加わった事故で受傷された方です。(右前方から見ている。右側胸部に骨折がある。)
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 肋骨は呼吸によって常に動く骨なので、1本の骨折でもかなり痛いですし、それが数本だと尚更です。また、肋骨で囲まれた胸腔と呼ばれる空間には肺もあるので、折れた肋骨が肺に突き刺さると気胸(肺が破れてしぼんでしまう状態)にもなります。
 また、この方の場合、普通は息を吸うと胸がふくらむはずが、息を吸うと逆に胸がペコッと凹むフレイルチェスト(動揺胸郭)という状態にもなっていました。(詳しい説明は略させて頂きます。) 
 救急隊員なら、現場でフレイルチェストを見た場合、痛みを取って少しでも患者さんに楽な呼吸をさせるために圧迫固定をしてくれるはずです。(そうですよね!!全国の救急隊員の方々!)

 病院における治療ですが、肋骨骨折やフレイルチェストなどを見たことがない学生などは、

 「手術で肋骨をきちんと合わせなくて良いんですか?」

 と言いますが、この方の場合、手術はしてません。10日間ほど口から呼吸を助ける管を入れて人工呼吸した後、鎮痛薬投与(内服と硬膜外ブロック(脊髄の近くに麻酔薬を注入するための細いチューブを留置し、ポンプで痛み止めを持続注入))にて、軽度の痛みのみでコントロールされていました。
 
 胸の形は確かに変形しますが、痛みが強くなければそのまま鎮痛薬と胸に太めの固定バンドを巻いておしまいです。
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 最近、某国に留学中の私の後輩がハメをはずして肋骨骨折したようですが、この写真を見ればそんなのは「超軽症」であるとわかってもらえると思います。ねえ、T!
 (骨折部の拡大像です。痛そうですよね。(^_^;))

 

 追伸:しばらく更新休みます。お許し下さいませ。け、決してネタがないわけではありませんよ!(言われる前に言っておきます。)
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by nozakoji | 2006-05-08 19:15 | 症例の話 | Comments(18)

研究会での一コマ・・・嬉しかった予想外の再会!

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 昨日は、臓器障害に関する研究会の中で、「一般演題」として発表させて頂きました。(させられた?)
 【写真は消化管出血して大量に吐血、その後に誤嚥性肺炎という重症肺炎になった患者さんの胸部レントゲン写真】
 臓器障害、中でも「急性肺障害」についての症例報告をしたのですが、急性肺障害に効く薬を作っているO薬品をヨイショするような
 「こんなに良い薬ですよ!特に悪くなる前に早期投与をしましょうよ!」
という発表になってしまいました。(笑)(まあ、あえてそうしたというところもあります。でも、賄賂などは受け取ってませんからね!!)
 
 で、私ともう一人の先生の発表が終わった後には、特別講演で偉い先生の発表があったのですが、暗くなった途端に意識は遠のき、別の世界に行ってしまいました・・・(-_-)zzz I先生、すみませんm(_ _)m

 そして、研究会の後には、意見交換会という名の立食パーティーが隣の会場で行われるのがよくあるパターンで、昨日も行われました。高校同期で市内の開業医に勤務している友人と話をしたり、知り合いの看護師に話をして、「さあ、メシでも取ってこようかな。」と食事のところに行ったところ、急に私にパンチをしてくる人がいるではありませんか!

 「な、何!?だ、誰!?」

 パンチしてきた女性(2人)を見るとそれは私が麻酔科医としての研修医時代を過ごしたS川市立病院の手術室にいた看護師でした!(1人は7年振り、1人は10年振りの再会でした。)
 
 「「大先生」の話を聞くために、来てやったよ~」と言われ恥ずかしいと思う反面、かなり嬉しい再会でした!
 前にも書いたかもしれませんが、その当時は「○○ぴ~」と言われていたので、そのままで呼んでくれる嬉しさも感じましたね!

 「相変わらず、酒弱いね~」と言われたり「あ、そういえば、○○ぴ~の吐物の処理してやったことがあった!」(恥)とか、そういう思い出話をするのは嬉しいものです。

 研修医時代は、年齢が近い看護師とはメシを食いに行って愚痴を言い合ったり、励まし合ったりと、「戦友」あるいは「同士」という関係でした。その「同士」に出会えたことが、今回の研究会の一番の収穫でした。いや、ホント!

 ま、こんなことを書くということは「年取った証拠」ですけどね!(^_^;) 
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by nozakoji | 2006-04-23 00:21 | 症例の話 | Comments(6)

患者さんは帰宅して、付き添いの方が入院???

 救急部新体制の「決起集会」とも言うべき、新入スタッフ歓迎会から病院へ戻ってきました。だって、21日にある研究会で一般演題の発表があるというのに準備が出来ていないんです・・・自業自得ですね。(T_T) 若干酔ってはいますが、頑張ります・・・。

 
 さて、いつか忘れましたが、こんな事があったような気がします。

 救急ホットラインが鳴りました。

 救急隊員 「患者2名の受け入れをお願いします!1人は、87才男性で2日前より胸部、背部、後頚部の痛みを訴えています。また、その妻は、3日前より左目周囲の腫脹を訴えております!」

 noza心の声 (「え、何?男性だけなら、大血管の病気(血管に裂け目が入る大動脈解離など)や、重症な各種疾患も考えるけど、妻の「目の周りが腫れている」って・・・???2人同時に体調がおかしくなるって・・・」)

 noza 「え~と、それは何か中毒になるような物質を取ったかもしれないとか、ありそうですか?」

 救急隊員 「(本人に確認後) いや~そういうことは無いようです。」
 
 noza 「(何だろ???) では、とりあえず搬入は良いですので、送って下さい!」
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 上記のように答えたものの、2人の関連性が全くわかりません。「やっぱり何か共通の物質を摂取して体調が悪いのだろうか?」と考えているうちに救急車は到着しました。

 
 高齢のご主人を診察する限り、重症感は全くありません。血圧やその他の診察でも大血管の疾患ではなさそうです。痛みも、体を動かすときに痛がるのみでした。気胸(肺が破れて胸の中に空気が貯まる状態)もなさそうです。

 カルテを見ると、約1年前にも私が診察していて、その際は「除雪作業をした後から、後頚部の痛みや頭痛が出た。脳のCTは異常なし。肩こり強く、「筋収縮性頭痛の疑い」として帰宅となっていました。

 noza 「今回、こんなに体が辛くなる前に、無理しませんでしたか?」
 と質問すると、

 患者(夫、87才) 「いや~ワシが町内で一番元気だから、周りの家の雪割りをしてやったんだ。」

 とのご返事でした・・・。(^_^;) レントゲンでも問題なく、いわゆる「筋肉痛」による痛みがメインでした。(笑) まずは、一安心!患者さんのプライドを傷つけないように、「立派な心がけと思いますが、自分のお体に無理がかからないように。」ということをお伝えしました。(笑)


 で、奥さんです。お顔を見ると、左目周囲から頭髪の部位まで続く水疱(水ぶくれ)や紅斑(皮膚が赤くなっている)が出ています。言葉は悪いですが、怪談に出てくる「お岩さん」状態です。

 皮膚科医でない私が見ても一目でわかる、「帯状疱疹(子供の時にかかった水疱瘡のウィルスが抵抗力が弱ったときに神経の分布にそって出てくるもの。体に出てしつこい痛みが続くこともあります。)」でした。

 
 つまり、ご主人の疾患(?)とは全く関係はないものの、ご主人のために救急車を呼んだから「ついでに私も・・・。」となったようです。(^_^;) でも、まあ、私の中では中毒などではなく、更に一安心でした!

 結局、ご主人は鎮痛薬を処方して帰宅となり、奥様は皮膚科に入院するということになりました。

 これを無理やり例えるなら、
 
 新人タレント 「タレントになったきっかけは~、友人のオーディションに付いていったら、そこでスカウトされました!友人は受かりませんでした~!」

 という感じですかね!(←かなり無理ありますかね。(^_^;)しかも、あまり上手い例えでもないし!)


 ちなみに、本日、ご主人を院内で見かけましたが、腰は曲がりながらもしっかりした足取りで、奥様のいる病棟に向かっておりました!めでたし、めでたし・・・。m(_ _)m

 でも、87才が一番元気な町内会って、、、、問題あるなあ。
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by nozakoji | 2006-04-18 00:44 | 症例の話 | Comments(6)

幼児の下肢痛の原因は?外傷?腫瘍?

 明日から「大都会東京」(←完全に田舎者)に行きますが、その準備が全く出来ていないnoza@当直明けです。

 
 さて、いつかの話です。

 a0031617_75055.jpg当直中に「直接来院された子供を診て欲しい」と言われ、救急外来にいきました。

 診察室に行ってみると、4才の男の子が母親の胸でスヤスヤと眠っています。

 noza :「救急部のnozaです。え~と、今回はどうされましたか?」

 母:(ちょっと気まずそうに)「いや~、先ほど寝かせようとしたら急に「足が痛い~!!!」と、かなり強く泣き出したので連れてきたのですが、今は寝てしまいました。何なんでしょうか?」

 noza :「何かにぶつけたり、激しい運動や遊びをしましたか?」

 母:「いえ、そんなことは・・・ないですね。寝る前までは元気で何でもなかったですし。」

 noza :(頭の中で電球が「ピカッ」と光った後、ちょっと自信を持って)「そうですか。お話を聞く限り、9割以上の確率で「成長痛」だと思いますよ。」

 母:「成長痛?」


 ・・・てな、会話が診察室でなされ、「一応、他の病気の可能性もゼロではないので、日中にも今回と同じように足を痛がったり、痛みが激しいことが続けば整形外科に行ってみて下さい。」とお話しして帰宅となりました。結局、患者のお子さんとは目を合わせることもありませんでした・・・。(起こさないように膝は触診しましたけどね。(^_^;))


 今回、私が自信をもって「おそらく成長痛でしょう」と言えたのは、自分が一応「親だったから」です。(親らしいことしてませんがね。)

 
 ウチの娘も今回のお子さんと同じぐらいの時期に、寝た後に突然「足が痛い~!!!(号泣)」と叫ぶことが続きました。

 インチキ救急医&バカ親は、「別にぶつけた訳でもないし、、、もしかして腫瘍でもあるのか?(>_<)」とも考えましたが、痛がるのは夜だけで、日中にはほとんど痛がることが無いのです。で、色々と調べてみると「いわゆる成長痛」だったのでした。(^_^;)


 患者としての経験と同じように、親として子供の疾患などを体験することで患者さんのご家族を安心させることができた一例でした。(^_^)v

 
 医師国家試験では子供の成長(「頸が座るのは何ヶ月か?」とか。)を覚えなくてはいけなくて苦労したのですが、あの時に自分に子供がいたら小児科は得意になっただろうな~と思います。(まあ、子育てが忙しくて国試受からないかもしれないけど。(笑))
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by nozakoji | 2006-04-12 07:59 | 症例の話 | Comments(5)

頭冷やしています・・・・・・・・・患者さんが!

 2日間連続で、「頭に血が行かない状態」になった患者さんが搬送されてきました。(1人は心肺停止後に蘇生された方。)
a0031617_09122.jpg

 何度も言うように当部はスタッフが少ないので、私が2人の主治医になることになりました。(>_<) 

 二人は原因に違いはあっても、現在の病態は頭に酸素を含んだ血液が回らなくなったために生じた「低酸素脳症」です。脳は神経細胞の固まりです。低酸素にさらされた時間が長ければ長いほど脳には重度のダメージが残ることになります。

 じゃあ、どうしたら脳のダメージを最小限に抑えられるのか?

 私が選んだのは(まあ、他の医師と共に決定したのですが。)、脳低温療法の導入です。

 脳低温療法についてはインターネット上の某辞典に以下のようにあります。


 脳低温療法(のうていおんりょうほう)とは、脳が障害を受けた際に脳の障害がそれ以上進行することを防止するため、体温を低く保つ治療法のことで、人為的に低体温症を引き起こさせるものである。

通常、脳が重大な障害を受けた際には脳組織に浮腫が起こるほか、カテコラミンやフリーラジカルなどが放出され、進行的に組織が破壊されていく。救急の脳障害においては、この進行的な脳組織の破壊を抑制することで救命率・機能予後の向上が見込まれ、またそれを抑制する事が重要な課題となっている。

脳低温療法は水冷式ブランケットなどを用いて患者の体温を32~33℃までに下げることで、代謝機能を低下させて有害な反応の進行速度を抑え、組織障害の進行を抑制している。頭部外傷のほか脳出血・クモ膜下出血・蘇生後脳症などに適応がある。



 決して、死んでしまった脳細胞を生き返らせる治療ではありません。生き残った細胞へのダメージを最小限にする治療方法です。

 上記の説明では、32度ともありますが、当施設ではそこまでは冷やしていません。低体温による合併症も起きるからです。(不整脈、肺炎などの感染症・・・など。) また、冷却期間についてもハッキリと何日間が良いとも決まっていないため、今回は、

 35度以下で2日間、その後、36度以下で1~2日間、その後冷却中止

 というスケジュールとしました。(今後の脳CT所見で変わるかもしれません。また、冷却温度や冷却日数の決定は施設によりかなり違いがあります。)


 今まで当施設では滅多に脳低温療法の適応患者がいなかったのに、2日間連続で患者が来るとは・・・・救急患者さんがたくさん来るという意味での商売繁盛はあまり嬉しくないですね。(^_^;) 
 
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by nozakoji | 2006-03-15 00:31 | 症例の話 | Comments(8)