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意識障害患者の評価方法は?JCS?GCS?           いやいや、これからは「ECS」 ????

 遅くなりましたが、皆様、あけましておめでとうございます。

 めったに更新しなくなって、いまや「幻のブログ」か「歴史上のブログ」になりつつある当ブログですが、覗いてくださる方がいることに感謝しております。(訪問者数は、よく更新していた時の半分程度になっておりますが。(苦笑))

 ホント、この二ヶ月ほどは、帰宅してすぐに寝るような生活で、パソコンに向かう時間が極端に少なくなっておりました。メールも、パソコンじゃなく、携帯でチェック(「リモートメール」というのを利用してます。)するのみでした。

 2007年もダラダラと「皆さんが忘れた頃に更新されるブログ」になるかと思いますが、よろしくお願い申し上げます!


 さて、話は変わって、意識障害患者が発生したときの評価方法に関しての話題です。(珍しく、救急っぽい話題でしょ!)

 今までは意識障害のある患者が救急外来に運ばれて来ると、JCS(Japan Coma Scale)という評価方法を用いて意識障害の程度を評価しておりました。

 救急隊:「○○消防の□□です。50代男性、食事中に突然激しい頭痛が起き、現在JCSで100です。受け入れお願いします!」

 医師 :「わかりました。意識悪いんですね。搬送中に意識レベルが更に低下した時は連絡ください。」


 てな具合です。しかし、このJCSは簡便であるのはいいのですが、評価者により結構点数にバラツキが見られます。

 なので、救急外来で以下のような場面が見られることがあります。

 救急隊:「意識レベルはJCSで20(大きな声をかけたり、体をゆさぶると目を開けるレベル)です!」

 医師 :「そうですか。どれどれ。病院ですよ、わかりますか?」

 患者 :「わかりますよ、うるさいな~。うるさいから目を閉じてただけですよ。」

 (その後、医師の色んな質問に患者は正答。)

 医師 :「これは、JCSで1ですね・・・。」


 救急隊:「・・・・・」


 JCSに加え、GCS(Glasgow Coma Scale)という意識障害患者の評価方法もありますが、これは慣れないと、短時間での評価はちょっと難しいです。私も、GCSで評価するようになったのは、外傷初期診療のプログラムJATECを受講してからです。


 そこで、JCSとGCSの欠点を補うために生まれたのがECS(Emergency Coma Scaleです(みたいです)!

 つまり、評価は判定者間でバラツキガつきにくい、でも、GCSほど評価に時間はかからない、というものがECSです。(だと思います。)

 以前に記事にも書かせていただいた、脳卒中初期診療の教育コースISLSコースでも、ECSの評価方法について触れられたはいたのですが、正直、「普及するのかな~」というキモチでした。(今も正直「?」ですが。)

 上記文中よりECSに関する説明のあるHPにリンクしてますので、興味のある方はどうぞ覗いてみてください。そして、ご意見もお聞かせくださいませ。
m(__)m


 数年後には、

 「ECSで100Lの患者さんの受け入れお願いします!」

 となるのかな~。
by nozakoji | 2007-01-06 22:51 | 救急の話

救急専門医、麻酔科認定医・標榜医。北から沖縄に移住→再び北上した感想など…。(救急には無関係な内容が多い!ペインクリニック患者でもあります。)症例は設定変更しています。

by nozakoji
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