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久しぶりの「現場救急」!

 最近の話です。ある日の午後、消防からのホットラインが鳴りました。

 消防「外傷現場への医師出動要請です。出動可能でしょうか?」

 電話は他の医師が受け、nozaの顔を見て「どうしましょ?」という顔をするので、周りのスタッフ数を確認後、「出動OKです。」と答えました。

 こういう時は、細かいことを消防に聞いてはいけません。無駄な時間が増えるだけです。重傷だから現場に医師を要請しているので、まずは患者接触までの時間を短縮できるように、お迎えの救急車が来るまでに素早く準備をしておく必要があります。

(※医療従事者以外の方への注:患者のところに行く救急車とは別の救急車が医師を乗せに迎えに来ます。そして、その救急車で現場に向かうわけです。ドクターカー的な運用です)

 研修医にも一緒に行くよう声をかけた後、薬剤の入ったバッグを準備し、トイレで排尿を済まし、あとは、出血による感染を防ぐための手袋&ゴーグル&感染防御ガウン(ドラマの手術シーンで医者が着ているものと同じ)を装着し、準備OK!・・・となるはずですが、さらにnozaの場合は、腰椎ベルト装着&鎮痛剤内服をしたのでした。(>_<)(持病の腰下肢痛に対する初期治療です!(苦笑))


 準備終了し、まもなく、医師ピックアップのための救急車が来たので、研修医と一緒に乗り込みました。現場の状況(受傷機転、患者数、わかっているバイタルサイン(意識、呼吸、血圧など)&外傷部位、など)をここで聞いたのですが、
「まだ、現場に向かった救急隊も現着していないんです。しかし、事故の状況から救急隊長が医師出動要請を決めたのです。」
とのことでした。
 これを聞いた私は「GOOD JOB!&グ~~。(「エドはるみ」風)」と叫んだのでした!(もちろん、心の中で。)
 
 私の住む場所は以前いた北国と違い、あまり大きな事故も起きません。(広い大地じゃないので猛スピードの交通事故はほとんど無い。軽い接触事故は多い。)この症例を担当した消防本部管内でも、現場への医師出動要請は1~2年に1回あるかどうかです。そんな状況の中で、今回かなり早い段階で医師要請をする判断をしたのはすばらしいことだな~と感心した次第です。これも、救急隊に「外傷初期治療のガイドライン」であるJPTECや、ITLSが広まった成果なんでしょうね。(ドクターヘリやドクターカーのある地域では当たり前のことですけどね。)


 さて、今回の事例があって思い出したことがあります。

 昔の話(5年ほど前)になりますが、以前いたA市でのことです。

 消防 「救出に時間がかかる患者がいるので受け入れ可能かどうかを確認したい。」
と電話がありました。その2年前にいた施設でドクターカーの重要性&有効性を知った自分は

「受け入れはOKですし、現場にも行きますよ!」

と「行く気満々」で答えたのですが、

 消防 「え~、その必要は無いようです。」

と、確か、2度断られ((>_<))、でも結局は現場に向かったということがありました。(患者は、出血性ショック、低体温、脳挫傷、全身挫傷・・で重傷でした。)(※でもこの後の院内対応は今考えるとまずかった点(スムーズじゃなかった、余計な検査をしていたなど。)もありますので、あまり人のことは言えません。(苦笑))
 でも、もう、今は外傷の知識やレベルが十分上がったと思うので、こんなこと(必要な症例に医師出動を要請しないということ)は起きていないと思われます。北国A市の住民のみなさん、安心してください!(大丈夫ですよね???A消防さん!!!)

 
 まだまだ地域差はありますが、確実に救急のレベルは数年前に比べて上がっているのは間違いありません。そんな救急隊の期待に応えられるよう、お手伝いはしていきたいと改めて思った次第です!m(_ _)m


 追伸:一緒に乗った研修医は、救急車が1キロも走行しないうちに吐きそうになってました。(笑)
(救急車は横向きに乗るので、スピードが出ると結構気持ち悪くなります。消防職員は大丈夫ですが。(当たり前か))

 
by nozakoji | 2008-02-13 23:48 | 救急の話

救急専門医、麻酔科認定医・標榜医。北から沖縄に移住→再び北上した感想など…。(救急には無関係な内容が多い!ペインクリニック患者でもあります。)症例は設定変更しています。
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