2008年 08月 05日
ロード オブ ザ 「リング」!つづき!
最近、このブログは毎日250名以上の方が訪れております。(以前は150名ぐらい)何がきっかけか見てみると、「コード・ブルー」をネタにしたときからでした。山P人気、恐るべし!!!
さて、前々回の記事で、指輪の外れない方が救急外来に来た時の対処法を書きました。
普通はリングカッターを使えば外れるのですが、患者さんの指の痛み、腫れ、リングの幅などの条件によって外れない方がいたので、
「これは指輪を切らないとダメですね。でも、リングカッターも使用できません。なので、●●にお願いして◆◆してもらいましょうね。」
と説明し、無事に外すことができました。
では、「●●にお願いして◆◆してもらいましょう。」の部分の解答(?)ですが、
「歯科医にお願いしてドリルで切断してもらいましょう。」
が、解答となります!(^^)/ (引っ張る程じゃなかったと、言わないでください。(^_^;))
もちろん、これは歯を削る訳じゃないので医療点数は取れません。完全に歯科の先生のボランティアとなります。
自分もこの方法は、5年前にいた救命センター(口腔外科あり)で上司から教えてもらいました。聞いたときは「は~、なるほど。知らなかった~。」と思いましたが、またこの知識(?)が役立つとは思っておりませんでした。
他の外科系の科でも手術用ドリルはありますが、指輪のような小さなものを上手に削れるのは毎日外来で使用されている歯科医だけだと思います。
と言うわけで、指輪が外れないときの手順は以下のようにすすめましょう!
1:石けんでヌルヌル作戦
2:たこ糸で縛る作戦
3:宝石店でリングカッター作戦(おそらく無料。病院に来たら診察料は取られます!)
4:宝石店で外れないときや、指の痛みや腫れが強いときは救急病院(比較的大きな所)へ
5:リングカッター作戦、ダメなら院内の歯科医にコール!
あと、関節を脱臼した方を治すのは「医療」ですが、指輪を外す・切る行為は医療行為じゃありませんし、医師も歯科医もボランティアです。命に関わることじゃないので、救急病院でもかなり待たされることもあるかと思います。
「指輪がきつい!指が痛い!皮膚がとても赤い!」などと思ったら、なるべく早く外すか、適切な対処をしましょうね。
でも、指輪が外れないと言っても、夜中に緊急で外さなくていけない場面はほぼゼロだと思うので、研修医の皆様、歯科医へのコンサルトは日中にしましょうね。ボランティアですし。