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 すでにご存知の方も多いかと思いますが、5年ぶりに心肺蘇生のガイドラインが改定となり、昨日、発表されました。
 
 心マッサージと換気の比率が15:2から30:2へ変更になったり、除細動の回数なども変更になっているようです。
 
 以下に詳しく出ています。(私も印刷しただけで、まだ読んでません。)

http://circ.ahajournals.org/content/vol112/22_suppl/

 
 追伸:このブログを訪れて下さる皆様へ。
 私は、やはり、脊椎系の調子が不良であるため明後日より入院治療することになりました。こんなに調子が悪いのはひさしぶりです。
 「患者経験その2」としてブログにも書こうと思っていたのですが、私は某救命センターで働いていた2000年に腰の手術を2回しており車椅子、杖生活も経験しました。2001年は休職し麻酔のバイト、2002年からこりずに救急をはじめましたが、そろそろ限界なのかもしれません。
 まあ、そんなわけで、ブログは少し休みます。
by nozakoji | 2005-11-29 12:54 | 救急の話

続・美容外科ネタ

 後にこんな事実もわかりました。美容外科の世界には、形成外科学会で専門医資格を取った後に美容外科分野に進んだ方しか入れない学会と、そうでない学会があるんだそうです。しかも、全く同じ名前で!ま、紛らわしい・・・。以下、専門医資格のある方の学会HPより。

2つの日本美容外科学会

 ここでお話しておかなければならないことがあります。美容外科に関してはその歴史的成り立ちや物の考え方の違いなどから、「日本美容外科学会」という同名の団体が2つ存在しています。
英文名は、私共の学会はJapan Society of Aesthetic Plastic Surgery(JSAPS)であり、他方はJapan Society of Aesthetic Surgery(JSAS)と違うのですが大変似た名前です。


 あとでできた方は「新・日本美容外科学会」とかにしたら良いのにね。あるいは、「日本美容外科学会MAX」とか、「日本美容外科学会Part2」とか、あと、、、、もうやめます。

 美容外科もきちんとした腕の方が行えば、心の傷まで癒してくれる素晴らしい医療かと思います。でも、医師免許とってすぐに金儲け目当てで開業したようなところはやっぱり危険ですよね~。
by nozakoji | 2005-11-27 03:49 | その他

 脊椎系不良で、昨日も仕事を休ませてもらいました。もう、救急は無理か・・と思い出した今日この頃です。(>_<) 

 何となく美容外科関係の記事などを見ていると(←「何で?」とか突っ込まないで下さい。美容外科医を目指すわけではありません。)、2週間ほど前に日本で国際美容外科学会が開催されていたことがわかりました。以下が大会HPです。(会長は「Yes!高須クリニック」で有名な高須先生!自分の顔も形成によりかなり若返った人。)

注!音楽が流れるので職場の休み時間に見ている方は気をつけて下さい!

http://www.2005isas.jp/

 トップページにある「あなたが2005年に一つだけ学会に出席しようと思っているのならば、この学会以外にありえないでしょう!」という一言もかなり魅力的です!(医学学会とは思えませんが(^_^;))

 医師の参加費35000円は私が所属する学会ではあり得ません!(医師以外なら事前登録で1万円程度のようですが。)
 
 また、もっとあり得ないのは、懇親会の司会が「岡田真澄」で、懇親会で行われるコンサートに「郷ひろみ(高須クリニックイメージキャラ)」が出演することです!
 
 美容外科医って、やっぱ、すごいな。色んな意味で。



  
by nozakoji | 2005-11-26 22:17 | その他

 子供を痛ましい事故から守り、命を落とすようなことがないようにするためには、「予防が重要」です。
 タバコの誤飲で救急外来につれてくるご両親もいますが、その時には診察して一般的なタバコ中毒に関するお話をした後、

 「これは防げる事故です。厳しい言い方ですが、親の「過失」です。今後、絶対にないようにして下さい。」

 というような注意を与えています。(以前はそこまで話していなかったのですが、そう話している小児科医がいたので真似してます!)

 外傷で言うと、チャイルドシートに乗せないで、急ブレーキのために頭部打撲したという子供の親にも同じような話をしています。

 救急の現場では、まれに、過失どころか「殺人じゃないの!!!」と思う事故にも遭遇します。

 数年前のある夜、乳児が心肺停止で搬入されてきました。ありがちな(?)原因としては、「初めて寝返りをして、そこにあった枕などで顔面が押さえられ窒息状態」なんてのもあるのですが、その母親に聞いて驚いたのは、

「泣くのでおしゃぶりをくわえさせました。でも、すぐに口元から離れるので、おしゃぶりの上に枕を置いて固定させてました。」

という原因(理由)でした・・・。
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 これはどう考えても「殺人」です!お母さんは育児で疲れていたかもしれませんが、自分の力で枕をよけることができない赤ちゃんが可哀想すぎます。(でも、親は罰せられません。)

 これからの時期は、お湯を体にかぶって熱傷という子供や、灯油を飲んだとか、そういう症例が来るかもしれません。どちらも、親が注意していれば防げる事故なんですけどね・・・。

 
by nozakoji | 2005-11-22 15:03 | 症例の話

 前回の記事で私が言いたいのは、、、

 ・金曜日の転院搬送が悪いと言っているわけではないです。

 ・開業医や地方病院で一人で診ている医師の苦労も十分わかる。週末は休みたいですよね。

 ・でも、他院に送るなら、確定診断はいらないけど、できるかぎり患者さんは診た上で、できる 範囲の検査(例えば超音波検査)はおこなってからにしてね!

 という感じです。単なる「前医批判」と思われるかな、と思いまして。(^_^;)

 前にも書きましたが、「救急隊や開業医が困って電話してきてるんだから、受けなさい!」と以前、お世話になったM医師に教えを受けましたので、私が搬送を断ることは余程の理由(例:すでに患者を複数受け入れているため、等。)がない限り致しません。

 あと、お願いです。このブログは全国、いや、世界に発信されております。(留学中の後輩も見てます!国際的!)
 そして、私は、一応「匿名・匿住所(?)」で書いています。(地元の方には公表していますが。)
 症例などを載せないのならば、別に私の名前や勤務先が特定されてもいいのですが、最近は症例提示する場合、色々と気を遣わなくちゃいけないと思うので、今後、私の勤務先がわかるようなコメントに関しては削除させて頂きます。ご了承下さい。(症例に関しては、日時やその他の情報もぼかしているので大丈夫とは思うのですが。)

 
by nozakoji | 2005-11-20 01:55 | その他

 今日も鎮痛剤により何とか働いたnozakojiです。なるべく、短めにまとめよ~っと。

 数年前の金曜日の夕方、通称「丸投げタイム!」(週末にゆっくり休みたい先生方が面倒な症例は救命センターに紹介してくる時間帯のことです・・・。)にその依頼電話がありました。

 A医師:「○○町○○病院のAです。患者さんのご紹介です、、、。脳梗塞後遺症で入院中の女性患者なのですが、2日前には何もなかった下腹部に「小児頭大の腫瘤」があるのです。精査を含めてご加療願いたいのですが・・・。」

 nozakoji:「あ、わかりました。(丸投げか・・・。でも、何だろう?外科医で20年近いベテランだしきちんと診ているはずだし。)それで、画像などはどうでしょう?大動脈の破裂などの可能性は?」

 A医師:「え~と、画像は撮ってません。大動脈疾患ではなさそうですが、、、。」

 nozakoji:「・・・・わかりました。(まあ、しゃ~ないか。地方だし、大変だよな。)」

 
 依頼電話から約1時間程の時間をかけて、患者さんは救急車でいらっしゃいました。救急外来のベッドに移してすぐ、自分は患者さんの下腹部を観察しました。
 確かに、「小児頭大の腫瘤」があります。拍動はないので、大動脈疾患でもなさそうです。位置は、丁度ヘソの下で下腹部の正中です。
 まあ、若い女性なら「妊娠」もあるかもしれませんが、70以上の女性なので「女性を診たら妊娠の可能性も考えよ!」という救急外来の鉄則からは、はずさせて頂きました。

                    「て、ことは、、、。」

 「一緒に乗ってきた看護師さん、救急隊員の方、帰らないで!ちょっと待ってて!」

 そう、伝えると同時に私が行ったのは腹部超音波検査です。すでにおわかりの方もいるかと思いますが、画像に映ったのは元気な胎児・・・ではなく、パンパンに張って今にも張り裂けそうな膀胱でした。つまり、単なる「尿閉」だったのです・・・。(^_^;)

a0031617_23591644.jpg 看護師に尿道カテーテル留置をお願いすると、出るわ出るわ、2000ml以上(3000だったかも。記憶が曖昧ですが。でも、異常な量でした。)の尿が流出したのでした。それと同時に苦悶表情で搬送されてきた患者さんは安らかな表情に変わったのでした。

 1時間ほどかけて来たので「入院させようかな。」とも思ったのですが、特に理由もないので、A医師に連絡を入れました。

 nozakoji:「A先生はいますか?先ほどの患者さんの件ですが。」
 
 A病院:「A医師はもう、いませんが。」


 どこかに出かけたかったのですね・・・・A先生・・。(結局、病院スタッフと家族にお話をして元のA病院に帰ったのでした。)

 CTは地方の診療所などでは撮影できないかもしれません。でも、超音波は今はほとんどの診療所にあります。しかも、普段、超音波は使っている外科医なんだから、ちょっと診ればわかるのに・・・。(>_<)

 「人の振り見て我が振り直せ」と言う言葉を再認識した症例でした。

 やっぱり、長文になりました。(笑)

 
by nozakoji | 2005-11-18 00:00 | 症例の話

 右手を中心にまだ上肢は不調ですが、ブログ再開しますね。(まずは、馬鹿ネタから・・・。)

 早いところでは、あと2週間ちょっとで忘年会という職場もあるのではないでしょうか?皆様、準備は進んでますか?

 病院関係者ならご存じのように、12月の忘年会当日までは、各ナース・ステーション(特に新人看護師&研修医)において「新春かくし芸大会」(もしくは「文化祭」)の準備段階のような盛り上がりを見せることになります。ゲイ、いや芸に必要な物品を購入し夜遅くまで衣装作りをしたり、ダンスの練習をしたり、、、。(日常業務より一生懸命のヤツもいたりして、「それをどうして仕事に生かせないの?」と思うこともしばしば。)

 勤務後の練習の最中には意見がぶつかりあって泣く人間なんかも出てきて、人間関係が悪くなったり、「おいおい、そんなに気合い入れなくても・・・(^_^;)。たかが忘年会でしょ!」と思う光景にも出くわしたことがあります。

 昨年の麻酔科忘年会の芸は、「マツケンサンバⅡ」、「ゴリエのミッキー」といったダンスものと、そして昨年10年目だった自分がやったのが「ギター侍」でした。(恥) 10年目の医者ではあまりやらないと思うのですが、ま、基本的に「好きなので」やっちゃいました。(笑)
 でも、やるからには受けをとらねば!と思い、医局長ネタ、救急部助教授ネタ、そして最後には「教授ネタ」をやり、昨年の年忘れとなったのでした。(先輩には「斬り方が甘い!」とダメ出しされましたが。)
 
 辛かった(?)のは、忘年会当日ではなく、翌日に家族3人で教授のお宅に年末のご挨拶に伺った時ですかね。妻共々、「昨日は申し訳ございませ〜ん!」と謝りました。(「白い巨塔」の世界なら、完全にクビでした!(^_^;))

 今年の芸の一番人気はもちろん「ゲイ」でしょうね。nozakojiは腰が悪いのでできません、残念!
by nozakoji | 2005-11-16 21:54 | その他

 少し学会や出張で移動が続いたために、持病である「頚椎症による頚肩腕痛」と「術後腰下肢痛」が悪化してしまいました。

 で、急遽、先輩が院長のペインクリニック専門病院で、神経根ブロック、椎間関節ブロック、星状神経節ブロックと計6カ所に注射されてきました。(何度受けても痛いです・・・(T_T))

 ワープロ作業、イスに座っていることの両方が辛いので、しばらく更新は休ませて頂きます。(まあ、1週間程度でまた更新したくなると思いますが。(笑))

 でも、月曜日は救急日直・・・。治らんっつーの!

【写 真】ビルの10階から「パラシュート無し」にダイビングしちゃった人のレントゲンです。頭蓋骨がバキバキ、頸椎もベキベキ、もちろん即死です。
「頸椎」というつながりだけで、本文の内容とは関連無しです!(^_^;)

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by nozakoji | 2005-11-12 00:19 | その他

a0031617_22321482.jpg この方は、20代ではあるのですが、うまく自分の訴えを言えない方だったようです。(ご両親のお話では「ほとんどしゃべらない」と。)

 一言、「苦しい・・・。」と言えていたら、CPAになる前に病院到着できたかもしれませんね。この日も、おまるを使って排便後に体調不良だったようですけど、ほとんど無言で少し横になって休んでいたそうです・・・。

 軽い訴えでも「タクシー代わり」に救急車を呼ぶ人が多い中、「救急車を使って早く来ていたら・・・。」と思った一症例です。


気胸については以下にも説明があります。

メルクマニュアル医学百科「気胸」
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/print/sec04/ch052/ch052d.html
by nozakoji | 2005-11-08 22:34 | 症例の話

 前々回の続きから・・・。
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さて、私はまず何をしたのでしょうか???

A:静脈留置針による胸腔穿刺をおこなった!
B:「ふっ、胸に何かあるな。」と考え、胸部レントゲンを撮影した!
C:頚静脈が怒張しているのをいいことに、いとも簡単に外頸静脈から中心静脈カテーテルを留置して昇圧剤を投与した!
D:開胸心マッサージをおこなった!
E:天に祈った。
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 答えは救急専従の方には簡単かと思いますが・・・Aです!(Eも正解。心拍再開を天に祈っていたような気がしますので。(笑))
 
 私は、緊張性気胸を疑い、静脈留置針を2本前胸部に穿刺しました。、「えい!」と穿刺をしたところ「プシュー!」と脱気があり、若干ですが換気状態は改善しました。心電図もPEA(無脈性電気活動。波形は出ているけど脈が触れない状態。)となりそのままACLSを続行したのですが、結局、自己心拍再開(ROSC)は得られませんでした・・・。

 その後、胸部X線写真を撮りましたが、全く縦隔偏位の解除が得られていないため、胸腔ドレーンを留置しました。

(写真参照:右肺は完全に虚脱。よく見ると右前胸部に穿刺した針が見えます。左上肺野にはブラ(肺が破裂しやすい大きな風船になっている状態)があります。)
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 さらにACLSを続行するも、VF(心室細動)やPEAにはなってもすぐに心静止を繰り返し、ROSCには至ることなく、最終的に永眠されてしまいました・・・。(手伝ってくれた後輩の勧めでTCP(経皮的ペーシング)もしましたが、十分な効果はありませんでした。)

 外傷症例では静脈留置針による胸腔穿刺の経験はありますが、「自然気胸からの緊張性気胸→CPA」では恥ずかしながら、初めてです。
 
 以前、高齢者の蘇生を試み、永眠後に緊張性気胸だった症例があり、後悔した経験があったので今回はXP撮影前には施行できたのが唯一の納得できた点です。(でも、蘇生できなければ全く意味無いですよね。穿刺の位置も悪いし。)

 あと、薬剤、処置に対するあまりの反応の悪さから考えると、CPAになってからは少し時間は経過していたのかな、と思われました。(体温が低下していました。)

 緊張性気胸と心タンポナーデによる心停止(特にPEAの時)は、処置(心嚢穿刺、胸腔穿刺)が早ければ自己心拍の再開が望める代表的な病態です。
 
 心停止の患者さんで緊張性気胸を疑ったときには、呑気に「レントゲンを見てから・・・。」というのは医師としてはやってはいけない行動です。もちろん、何の処置もせずに、緊張性気胸の写真が存在すること自体も恥ずべきことです。

 この患者さんも、結果は変わらなかったかもしれませんが、「穿刺してすぐにドレーンを入れれば良かったな。」などと反省ばかりが頭に浮かんでしまう症例でした。
 
 若い皆さんはこんな私を反面教師にして、「後悔しない心肺蘇生」をして下さいね。
by nozakoji | 2005-11-08 01:01 | 症例の話

救急専門医、麻酔科認定医・標榜医。北から沖縄に移住→再び北上した感想など…。(救急には無関係な内容が多い!ペインクリニック患者でもあります。)症例は設定変更しています。